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きみはだれ







「ねぇ、トオルはなんでアイツとばっかり任務に行くの?」

ある日の昼。以前の出来事ですっかりリリィに懐かれたトオル。ここのところずっと、食事を共にしている。

「アイツって?」
「ティルに決まってるじゃない」
「そんなに行ってるかな?」
「しょっちゅうよ!指名で行く任務の人たちよりはるかに多いわね」
「んーまぁ確かに。特に断る理由もないし」
「私………アイツ嫌いよ。だっていつも他人のことばっかり聞くのに、自分は絶対話さないのよ。毎回はぐらかすの」
「…………あぁ、そういえば」

とはいえ、大体答えをうやむやにするのに必死であまり考えたことがなかったが。

「さりげなく根掘り葉掘り聞くんだもの。ふゆかい、だわ」

ぷくりと頬を膨らませて可愛いなと思う反面、その観察眼に舌を巻く。よく人を見ている子だ。






「なぁなぁ、今日は第二部隊に研修が来るんだってさ」

朝食後、例のごとくティルと任務に出て共に昼食をとっているところに、一番の偵察曹長コウタとタクヤがやってきて開口一番にそう言った。

「毎度毎度、お前はどっから仕入れてくるんだか」
「へへ~っ内緒!とにかくさ、来るんだよ。しかも女の子!二十歳ぐらいらしくてさ、どんな感じなのかなぁ~っ」
「コウタ君………二十歳なら、女性、だろう」
「ティルは細かいな。いーんだよ、みんな女の子だ!」
「フェミニストなんだか、ただの女好きなんだか、わからねぇな」
「女の子はみんな可愛いってことだよ!」

よくわからない主張に苦笑するだけだった。





「あっトオル!ソーマ!あの人じゃねぇ!?」

依頼任務の手続きをしている時である。興奮したようにコウタがソーマの背中をバシバシ叩きながら注意を一点に向けさせた。

「お人形さんみたいねぇ」

慎重は145cmぐらいで、透けるような金髪(ブロンド)の髪はセミロングで両端だけ後ろにまとめて、他は背中に流してある。容姿もきれいに整っている。切れ長の瞳は叡智を漂わせてなんとも不思議な雰囲気をもっていた。
そんな彼女はブレンダンを通してタツミと話していた。

「おーい、タツミさん!」
「おぉコウタ。ソーマとトオルも。これから任務か」
「まぁね。でもちょっと時間あるから、紹介してよ」

これがコウタの素である。ソーマはため息をつき、トオルは緩やかに笑った。

「ああ。彼女はルーシィ・ランドレイ。アメリカ支部からの研修だ。ルーシィも向こうでは防衛班なんだとさ」

ルーシィは小さく黙礼し、まるで見定めるように目を細めた。コウタはそれに気づかない。

「俺は藤木コウタ!よろしくっす」

しかしルーシィは首を傾げるだけ。

「あー彼女、日本語わかんねーんだわ」
「ああ、だから………」
「俺の英会話はあやふやなとこがあっからさぁ。全く話せねぇってわけじゃねーんだけど」
「えぇっと、ないすちゅーみーちゅー?」
「「………コウタ」」

遠征に行った時の、なんとか形になった英会話はすっかり忘れてしまったのだった。





その晩のこと
いつもなら瞬間爆睡するコウタは、なぜか寝られなかった。妙に頭が冴え渡っていて(だからといって何か考え事があるわけでもないが)、バガラリーを見るでもなくただ寝返りを繰り返している。

「………ジュースでも買おっかな」

コウタの部屋は自販機に一番近いため、それほど面倒くさくなることがない。
緩慢に起き上がって小銭を握ってドアをいざ開けんとすると――――

『貴方がなかなか結果を出せずにいるわけがよくわかったわ』





『適度な緊張感とほどよいぬるま湯。貴方は染まりやすいからね。まぁだからこそ潜入出来るのだろうけれど?』
『ぬるま湯、な』
『全ては結果よ。だから私が呼ばれたの………早く結果を出しなさい。それに貴方ご執心の彼女はどうしたのよ?引き込むなら早くしなさいよね』
『誘いはしたさ。公私ともにパートナーになってほしいってな。俺の目的も言ったし、あとは返答だけなんだが………』
『保留ってわけ?』
『いや、むしろ――――なかったことにされてる。任務に誘っても前と変わらない態度だしな』
『フラれたって、ワケ』
『まだ時間はある』
『馬鹿。サッサと終わらせなさいよ。彼女を組織に組み込み、ここを潰す………ってね』



「…………誰なんだ?」

それきり何も聞こえなくなった。外に気配もないが出ることも出来ず、ただ部屋の中で悶々とするはめになったコウタは眠ることが出来ず、朝を迎える。





「コウタ、おはよう。………眠そうだね」
「あー、トオルかぁ。おふぁよう………」
「寝ぼけで、ドジるなよ」
「今日はスサノオだろ?起きるって」

心配と不審をヘラリと笑って誤魔化す。昨晩のことを伝えた方がいいのかもしれないが、まだあの二人が誰なのか、自信を持って言えなかった。『彼女』の声を、知らないから。

兵装を整えて、ゲートをくぐる。今日はヘリでの移動だ。ヘリが巻き起こす風に煽られてやっと目が覚める。これから死と背中合わせの戦場に向かうのだ。目が覚めないわけがない。

「うっしゃあっ!」

いずれ時が来れば必要になる時が来る。二年前もそうだった。

だから今は
胸の内に秘めたまま――――





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