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ひとりぼっち、さみしくないよ

鉄塔の森――――

「訓練では全部SSS+だったんだってな。しかも疑似アラガミの攻撃も、受けなかったんだっけ」
「だからなんですか?」

この日初のハルカの実地訓練にはタクヤのみ同行。これはいつものこと。ただし、タイミングが少し悪くて初めての実地訓練がここになってしまった。贖罪の街が、一番新人には向いているのだが、現在はシユウが闊歩しているので急遽ここになってしまったのだ。とはいえ対象はオウガテイル二体。よほど無防備でないかぎり死ぬことはないだろう。

「ウチのルールっつーか、決まり事を教えておく。原則としてこれだけは守ってほしい」
「命令ですか?」
「命令だよ」

じゃあ最初からそう言えばいいのにとでも言いたそうにハルカは小さく眉をしかめた。

「死ぬな。死にそうになったら逃げろ。そんで隠れろ。んで出来たら隙を見てぶっ殺せ、だ」
「了解しました」

あっさりと至極当然のように受け止められたことに、逆にタクヤが驚いた。タクヤでさえ初めてリンドウに言われて少しながらも驚いたし、以降入ってきた新人達も呆気にとられたり不安げになったりしていたのに。そのことを伝えるとタクヤを一瞥もせずにピシャリと言い切った。

「だって、生きてさえいれば何だって出来ますから。全てにおいてまず、生きていなければ何も出来ないでしょう」
「……………」
「そのつもりがあって言ったのでは?」
「そうだけど」
「ならもうよろしいですね?―――時間ですよ」

ハルカはさっさと高台から飛び降りてしまい、タクヤも慌てて続いた。





二体のオウガテイルは共に行動していた。それを物陰から覗く。

「一人一体で行くか」

擬似アラガミはオウガテイルを模している。SSS+でしかも攻撃を受けなかったことから、問題ないだろうとの判断だ。

「右行きます」
「おー行ってこい」



ハルカの戦い方というか動き方は目を見張るものがあった。引き継ぎの際にリンドウから驚くぞと聞いていたが、なるほどと思った。自分はもうそれなりに素材が豊富で武器も最高ランク。後は力業てで首を一っ切りで終了できる。しかしハルカはなんというか、とても身軽だ。元々の身体能力が高かったのだろうか、オウガテイルの攻撃をまるでダンスのステップを踏むように避け、一度の跳躍でほどほどの高さのオウガテイルの上まで飛び上がり、脳天から首辺りまで体重をかけて真っ二つにした。

「何かやってたのか?」

かなり悲惨な状態のオウガテイルを無表情に捕食しているハルカに、感心をこめて言った。

「親が素材回収人でしたので、ある程度アラガミを撃退させるぐらいには鍛えました」
「あー………ちなみにどのアラガミを」
「どうでもいいでしょう、そんなこと。どうせ今までのやり方とは違うのですから」
「そりゃそうだろうけどな」
「…………」

だんまりを決め込んだのか、迎えがきて戻る最中、何を言っても答えることはなかった。





「あら、お帰りなさい」
「さーい!」

エントランスで迎えたのはサクヤと息子の蓮(レン)。

「初任務、どうだったかしら?」
「問題なし。なぁハルカ」
「…………」

サクヤ、タクヤの言葉に何も返すことなくエレベーターへと乗り込んでしまった。

「嫌われちゃったかしら」
「いや、誰に対してもあんな感じですよ」
「ちょっと前のソーマみたいね」
「いや………ソーマは他人を傷つけたくないからだったけど、ハルカはおそらく自分のためじゃないかと」
「自分のため?」
「勘ですけどね。じゃあオレ、報告書やっつけないといけないんで」
「お疲れ様」
「さまー」

レンをくしゃりとひと撫でしてからエレベーターへ乗り込んだ。





ハルカに与えられた部屋は、以前タクヤが使っていた部屋だ。窓にはかつての緑の公園らしき映像。こんな景色、どこにいってももはや記録としてしか残っていない。
皮肉としか言えない。たとえ事情を知らずとも。

「幸せなんか、感じないからね。でも――――望み通りちゃんと生きるから」

建物崩壊の中で唯一無事で持ち込めたもの。髪の長さのみ違う双子の写真。二人とも満面の笑顔だ。しばしそれを見つめた後、着替えもそこそこにハルカは床(とこ)についた。





「今日は嘆きの平原でオウガテイル五体とザイゴート一体の討伐に行ってくれ。ただ本当は遠距離とも組ませたかったんだが、生憎サリエル三体の討伐を優先させないといけないから、近距離の奴とだけで行ってくれ」

タクヤはそう、ハルカに言うと慌ててコウタとアリサ、遠距離のスナイパーを連れてエントランスから出ていった。なんでもまっすぐこちらに進撃中なんだとか。
そしてそのメンバーを見て、パートナーはあのフードを被った男性だと悟った。

(………彼か)

正直、一番組みたくない相手だった。全く違うのに同じようでいて嫌だ。もしかしなくとも同属嫌悪である。しかし任務は任務。とっとと片付けてしまおうと、神機をかついでヘリコプターに乗り込んだ。





嘆きの平原の中心は、止まることも動くこともない竜巻がごうごうと渦巻いている。なるほどいい得て妙なりといったところだ。

「おいルーキー」
「なんです?」

銃形態に変換し、バレットを確認する。その際でも、見向きしない。それはソーマにも言えたことである。ソーマもハルカを見ていない。

「誤射はするなよ」
「………馬鹿にしてます?」
「ザイゴートは仲間を呼ぶ。混戦は間違いない。俺は勝手に動くから、邪魔をするなってことだ」
「ご丁寧にどうも」

やっぱり、嫌いだと思った。

「時間だ」

二人同時に武器を構え、前を見据えた。隣を気にせず耳をすませ、目で索敵する姿は、近くにいるにも関わらず孤独で


それでいて凛々しい姿だった。




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