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世界破滅への序曲
ハルカが入隊してから二週間たった今日は、新しい研究員がやってきた。名前をディーグ・ライセンといい、本部から直々に下命を受けたエリートだ。なにせ極東支部は神機使いにとっては花形の場所だから。
「基本的に私の助手っていう名目なんだけどね、それだと元々やっていた研究が出来ないのは同じ研究者としてもったいないから、通常は自身の研究に回ってもらうことになったんだ。つまりそういう訳だから、彼の依頼も受けて欲しいんだ」
主に討伐ミッションを受ける第一部隊がサカキの部屋で説明を受けている。
しかしその助手というのがくせ者だった。男で高身長で180cm以上はあるだろう。なかなかに顔の造形も整っていて、柔和な微笑みを浮かべている。だがその柔和な微笑みがなんともいえない不穏なものなのだ。ただ一点を見つめる、嘘の微笑み。それが彼を年齢不詳にしていた。
「ねえ、君」
ただ一点――――ハルカに話しかけた。
「ハルカくんかい?篠崎博士の行方不明になった娘の」
動揺も露に、ハルカは目を見開いた。
「篠崎博士といえば生物学の権威だったね」
「…………そうですが」
「ああやっぱり!奥さんにそっくりだね」
「…………で?」
「博士も奥さんも心配していたよ。わずか10歳で家出してしまうから」
「「「10歳?!」」」
このご時世、幼子が生きていくにはあまりにも過酷であっという間に死んでしまうだろうに。
「まぁでも、もう一人は先にご両親の元へ帰ったけどね」
「………ってことは」
「研究所がアラガミに襲われてね。ゴッドイーターも何人か亡くなったし。私は運よく生き残ってしまった」
「まぁこのご時世、こう言っちゃ悪いですけど珍しいことじゃないですし。それに命あってこそナンボですよ」
「うん、だからこうしてキミに夫妻からの伝言を伝えられる」
死なないで
その命は自分のだけではないのだから
「………重々承知してますよ。それはあの子の願いでもありますから」
「それはよかった。夫妻も喜ばれるだろう。なぁ――――」
最後の言葉は口パクで何を言ったのかわからなかったが、ただハルカだけはわかったのか青ざめていた。
それからというもの、ハルカは一人だけで任務へ出ることが多くなった。それはすべてディーグからの依頼で時に中型のを三体だとかもあったりしている。やはりこのぐらい難易度が高くなるとハルカも怪我をして帰ってくることがほとんど。
「ディーグさん、ハルカだけに頼まないでいただきたい」
ディーグのラボはサカキのラボと違ってコードやらモニターがほとんどということはなく、とてもスッキリとしていた。
「おや、もしかしてとは思っていたが」
「なにがです」
死なないでと伝言を受け取り伝えた張本人であるのに、なぜか死に急ぐようなマネをさせるディーグに怒りを覚えていて口調が荒くなっている。
「私は毎度言っているよ。大変だろうから誰かを同行させるように、ってね」
「その上でハルカが単独で行っていると?」
「みたいだ」
それならば、感づいた時点で自分を呼べばはっきりと単独行動がわかるだろうに。
そう言おうとして、口を開いたが、他にも開いたところがあった。
「ソーマ…………そりゃないだろ」
ハルカはソーマに猫のように襟を捕まれていた。当然ハルカは不機嫌だし、ソーマもソーマで苛立ちを隠しきれていない。
「こいつ、ウロヴォロスを一人で討伐に行くとこだった」
「!!」
「………だからなんなの?迷惑かけた?あなたたちが死にそうにでもなったわけ?!」
「ハルカ、君が死にそうになったんじゃないか?」
「馬鹿にしないで!」
「私は人間じゃないんだから!!」
「………タクヤくん、ソーマくん」
あまりな怒りの剣幕と、発言に重い沈黙を突き破ったのはディーグ。困った笑顔で二人を呼んだ。
「彼女と二人きりにさせてくれないかな」
そして口を開く前に、意外と怪力なディーグはタクヤとソーマをほっぽりだしてしまった。あまつさえ鍵をかけられる始末。
顔を見合わせて、
「………とりあえず、受注したミッションを片すか」
背後の扉が気になりつつもその場から去った。
「で、だ。どう思うよ?」
ハルカが受注したウロヴォロス討伐ミッションにはソーマとタクヤ二人だけで行い、ソーマが前衛タクヤが後衛の陣形は中々に2年ともなると息のあったものだった。
第三者に話を聞かれない場所といったらこのミッション終了後。迎えの要請をしなければ誰にも邪魔されない。新たなアラガミが来なければ、の話であるが。
「悪いんだが、どう見てる?」
悪いと思うのは、偏食因子を自ら体内に生成することができ、定期的に打ち込む者よりもはるかに身体能力が高いことを疎んでいるソーマを気遣ってのこと。
「そうだな………まだ数回程度だが、思い返せば確かに俺と似たような身体能力がある」
アラガミの気配や物音、姿に気づくのはほぼ同時。腕力・跳躍力はアリサ以上でゴッドイーターの男性陣に負けるとも劣らないほど。ここは男女の差であろう。つまり、
「もしハルカが男だったら、ソーマ並ってことか」
「…………マーナガルム計画は完全凍結されている。生き残りも今や俺だけ」
「前支部長はかなりプライド持ってたもんな。研究を別の研究者に教えるなんてことしないだろうし………つまり、
研究過程の中で誰かが情報を持ち逃げ、か、もしくは流した可能性があるな」
「…………サカキも何か知ってるだろ。メディカルチェックをしたのはアイツだ」
「となると善は急げ、だ」
タクヤは、送迎班の中で最も仲のよい操縦士直通の端末に電話を掛け、なるべく急いで来るように言った。
「基本的に私の助手っていう名目なんだけどね、それだと元々やっていた研究が出来ないのは同じ研究者としてもったいないから、通常は自身の研究に回ってもらうことになったんだ。つまりそういう訳だから、彼の依頼も受けて欲しいんだ」
主に討伐ミッションを受ける第一部隊がサカキの部屋で説明を受けている。
しかしその助手というのがくせ者だった。男で高身長で180cm以上はあるだろう。なかなかに顔の造形も整っていて、柔和な微笑みを浮かべている。だがその柔和な微笑みがなんともいえない不穏なものなのだ。ただ一点を見つめる、嘘の微笑み。それが彼を年齢不詳にしていた。
「ねえ、君」
ただ一点――――ハルカに話しかけた。
「ハルカくんかい?篠崎博士の行方不明になった娘の」
動揺も露に、ハルカは目を見開いた。
「篠崎博士といえば生物学の権威だったね」
「…………そうですが」
「ああやっぱり!奥さんにそっくりだね」
「…………で?」
「博士も奥さんも心配していたよ。わずか10歳で家出してしまうから」
「「「10歳?!」」」
このご時世、幼子が生きていくにはあまりにも過酷であっという間に死んでしまうだろうに。
「まぁでも、もう一人は先にご両親の元へ帰ったけどね」
「………ってことは」
「研究所がアラガミに襲われてね。ゴッドイーターも何人か亡くなったし。私は運よく生き残ってしまった」
「まぁこのご時世、こう言っちゃ悪いですけど珍しいことじゃないですし。それに命あってこそナンボですよ」
「うん、だからこうしてキミに夫妻からの伝言を伝えられる」
死なないで
その命は自分のだけではないのだから
「………重々承知してますよ。それはあの子の願いでもありますから」
「それはよかった。夫妻も喜ばれるだろう。なぁ――――」
最後の言葉は口パクで何を言ったのかわからなかったが、ただハルカだけはわかったのか青ざめていた。
それからというもの、ハルカは一人だけで任務へ出ることが多くなった。それはすべてディーグからの依頼で時に中型のを三体だとかもあったりしている。やはりこのぐらい難易度が高くなるとハルカも怪我をして帰ってくることがほとんど。
「ディーグさん、ハルカだけに頼まないでいただきたい」
ディーグのラボはサカキのラボと違ってコードやらモニターがほとんどということはなく、とてもスッキリとしていた。
「おや、もしかしてとは思っていたが」
「なにがです」
死なないでと伝言を受け取り伝えた張本人であるのに、なぜか死に急ぐようなマネをさせるディーグに怒りを覚えていて口調が荒くなっている。
「私は毎度言っているよ。大変だろうから誰かを同行させるように、ってね」
「その上でハルカが単独で行っていると?」
「みたいだ」
それならば、感づいた時点で自分を呼べばはっきりと単独行動がわかるだろうに。
そう言おうとして、口を開いたが、他にも開いたところがあった。
「ソーマ…………そりゃないだろ」
ハルカはソーマに猫のように襟を捕まれていた。当然ハルカは不機嫌だし、ソーマもソーマで苛立ちを隠しきれていない。
「こいつ、ウロヴォロスを一人で討伐に行くとこだった」
「!!」
「………だからなんなの?迷惑かけた?あなたたちが死にそうにでもなったわけ?!」
「ハルカ、君が死にそうになったんじゃないか?」
「馬鹿にしないで!」
「私は人間じゃないんだから!!」
「………タクヤくん、ソーマくん」
あまりな怒りの剣幕と、発言に重い沈黙を突き破ったのはディーグ。困った笑顔で二人を呼んだ。
「彼女と二人きりにさせてくれないかな」
そして口を開く前に、意外と怪力なディーグはタクヤとソーマをほっぽりだしてしまった。あまつさえ鍵をかけられる始末。
顔を見合わせて、
「………とりあえず、受注したミッションを片すか」
背後の扉が気になりつつもその場から去った。
「で、だ。どう思うよ?」
ハルカが受注したウロヴォロス討伐ミッションにはソーマとタクヤ二人だけで行い、ソーマが前衛タクヤが後衛の陣形は中々に2年ともなると息のあったものだった。
第三者に話を聞かれない場所といったらこのミッション終了後。迎えの要請をしなければ誰にも邪魔されない。新たなアラガミが来なければ、の話であるが。
「悪いんだが、どう見てる?」
悪いと思うのは、偏食因子を自ら体内に生成することができ、定期的に打ち込む者よりもはるかに身体能力が高いことを疎んでいるソーマを気遣ってのこと。
「そうだな………まだ数回程度だが、思い返せば確かに俺と似たような身体能力がある」
アラガミの気配や物音、姿に気づくのはほぼ同時。腕力・跳躍力はアリサ以上でゴッドイーターの男性陣に負けるとも劣らないほど。ここは男女の差であろう。つまり、
「もしハルカが男だったら、ソーマ並ってことか」
「…………マーナガルム計画は完全凍結されている。生き残りも今や俺だけ」
「前支部長はかなりプライド持ってたもんな。研究を別の研究者に教えるなんてことしないだろうし………つまり、
研究過程の中で誰かが情報を持ち逃げ、か、もしくは流した可能性があるな」
「…………サカキも何か知ってるだろ。メディカルチェックをしたのはアイツだ」
「となると善は急げ、だ」
タクヤは、送迎班の中で最も仲のよい操縦士直通の端末に電話を掛け、なるべく急いで来るように言った。
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