恋人を殺した日

痛いグロい黒い
夢オチではありますが、苦手な方にはオススメできないですので、ご了承ください

これは、



夢だ






辺りは真っ白で
手が血まみれで
目の前には血だまりに仰向けで横たわる、サツキ
呆然としてさらに顔をあげると、鏡
自分の姿が写っている
自分の口元も写っている
赤にまみれた姿

喰い、殺した

｢うあﾞあﾞあああぁぁあっ！｣



目が覚めた






｢そーまぁ｣
｢…………｣

泣きそうな声でソーマを呼ぶも、なかなか振り向いてくれない。私は何をしたのだろうか？心当たりは全くない。あれ、だんだんムカついてきたよ～ふふふ………

｢ばかあぁあっ！！！｣

どかっ

今まさに自室に入ろうとしていたソーマの背中を思いっきり蹴っ飛ばしてやったわ。

｢おまっ……！｣
｢ふんだっ。ざまぁみろ、だ！｣

私もソーマの部屋に入って、鍵を閉めた。

｢さぁ、話してもらおうじゃないの。理不尽な無視をね｣






｢なぁんだ、てっきりもっと深刻だと思ったら。くだらないことで悩んでるときたもんだ｣
｢くだらないことないだろ｣
｢いつか私を殺すかもしれないって？――――馬鹿馬鹿しい｣
｢半分アラガミだ。………いつアラガミ化したっておかしくねぇ｣
｢今そうなの？｣
｢そりゃ………今は違う｣
｢いつ起こるかもわからないことを、今恐れるの？――――それだけで離れられるのは、私は嫌だ。好きなのに｣

悔しそうに涙を浮かべながら顔が歪んでいる。泣かないように、して。そんな顔をさせたかったわけじゃない。
手を伸ばして抱きしめる。すがり付くように背中にしがみつかれた。
抱きしめて、改めて思う。小さくて暖かいこの存在を無くそうとしていたことに、後悔し始めていることを。

｢わたし、も｣

胸元がじんわりと、湿ってきた。泣いている。泣かせたかったわけじゃないんだ。

｢見たことがある。ソーマを、ころしちゃう夢｣

ぎゅうぎゅうと締め付けてくるのは正直痛いが、それよりもサツキの心が痛かっただろうから。

｢でもね、それは、悪い夢じゃない｣

真っ赤に濡らした瞳は、笑った顔は汚れを知らない。

｢誰かを殺してしまう夢は、気になってる人や、好きな人なんだって。だから、悪い夢じゃないのよ｣

だから離れないで





殺しちゃうほど
愛してるから





あとがき
これは、ホント
異性を殺す夢って、気になってる人とか好きな人なんですって～
夢診断の本に載ってました………にしたってもうちょい明るく書けなかったかな自分
痛いグロい黒いて
ただのカオスだ